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サイドストーリー

鵜戸神宮往還

昔から重要な交通道

 旧鵜戸神宮往還 小中学生、幼稚園の通学路のあの道。 青島駅東口から右に折れ、県道377号と日南線に挟まれた道が旧鵜戸(うど)街道です。 江戸時代は「鵜戸神宮往還」といい、宮崎市中村から城ヶ崎、赤江、南方、郡司分、熊野、折生迫と海岸づたいを南下し、七浦七峠を越えて鵜戸に続いていました。道幅は車2台がすれ違える程度ですが、明治の中頃までは主要な道路でした。 宮崎地方には昔から、結婚した男女が夫婦そろって鵜戸神宮に参詣する慣習がありました。帰り道に鈴のついた馬を夫が引いて帰る様子が「シャンシャン馬」道中として、広く知られています。

 昔は交通機関がまったくなかったので、徒歩で1日目に折生迫か内海で一泊し、翌日陸路で七浦七峠を越えて鵜戸神宮に参拝して一泊し、3日目にまた折生迫か内海で一泊する3泊4日の旅だったということです。 ほどほどの広さの道の両側には適度に樹木が残り、緑の生け垣とマッチしていて落ち着いた雰囲気を醸し出しています。手入れされた庭を眺めながら歩くだけでも楽しいのに、道の両側に様々な表情の石仏が点々と配されていて、その分得した気分になります。木陰に隠れるように鎮座している石仏も綺麗に管理されていて、必ず花が供されているのもすがすがしく、おもわず小さな顔をのぞき込んでしまいます。